映画の後は本屋で真の難しそうな雑誌を買い、暑すぎてすぐ溶けてしまうアイスも急いで食べた。
真のTシャツを買い、七海はもうすぐなくなりそうな保湿液を買った。
「真くん。次、どこに行く?」
「少し早いけど、夕飯は?」
「いいよ、何食べる?」
真と一緒に夕飯を食べてくればいいと大和に言われたが、食べないのは絶対ダメだと念を押された。
あのマンションに住む条件の「三食必ず食べること」はまだ有効らしい。
「えっと、お店」
スマートフォンで店を検索しようと思った七海は、叔母からのメッセージに驚いた。
「真くん、今日叔母さんってこっちに来るって言っていた?」
「え? 母さん?」
七海は真にメッセージを見せる。
『叔母:東京駅に17時』
『叔母:取りに来てあげたわよ』
『叔母:新幹線代と宿泊代も払いなさいよ』
困ったことに、もうすぐ17時だ。
ここから東京駅までは乗り換えも含めて30分かかるから間に合わない。
「取りに来た?」
なにを? と真は首を傾げる。
七海は急いで『今メッセージに気が付きました』と返信した。
『叔母:じゃあ、ホテルに来なさい』
叔母が指定したのは有名なラグジュアリーホテル。
ここからは電車で20分くらいだ。
「母さん、こんなすごいところに泊るの?」
真はホテルを検索し、一泊5万円近い価格に驚く。
七海と真は思わず顔を見合せた。
「とりあえず、一緒に行こう」
「え、でも」
真がいたらもっと叔母に怒られそうだ。
真に付き纏うのはやめろと言われたし。
「真くん、ごはんはまた今度でいいかな。叔母さんのところも、私ひとりで行ってくるよ」
「なんでだよ、一緒に行くって」
「あ、えっと、渡すもの? があるから、取りに戻らないといけないし」
そんなものはないけれど。
「今日はありがとう。また今度ね!」
「おい、七海!」
引きとめる真に気が付かないふりをしながら、七海は急いで電車へ。
大和にホテルの場所と叔母からのメッセージを転送すると、すぐに既読になった。
西九条に叔母のことを相談をした時、叔母からメッセージがあったら必ずすべて大和に転送するように言われたからだ。
七海はちょうどやってきた電車に飛び乗り、叔母が指定したホテルに向かった。
叔母が指定したホテルは、七海ですら名前を知っているほど有名なラグジュアリーホテル。
もちろん入ったことなんてない。
高い天井、広々とした空間、光を巧みに使った演出、磨き上げられた大理石の床。
外からでさえ煌びやかなエントランスに圧倒される。
気のせいでなければ、窓際のソファーでコーヒーを飲んでいるのは叔父と叔母。
どうやら東京に来たのは、叔母さんだけではなかったようだ。
七海は大和に『中に入ります』とメッセージを送ると、ドアマンに開けてもらった大きな扉からホテルの中に足を踏み入れた。
すぐに近づいてくるポーターに、叔父と叔母がソファーにいることを告げると案内してくれそうになる。
七海は大丈夫だとお断りし、叔父と叔母に近づいた。
「七海! まだ手が治っていないのか」
ソファーから立ち上がり、七海の手を心配する叔父はいつもとあまり変わらないジャケット姿。
「叔父さん、こんばんは」
「どうして急にこんなすごいホテルに招待してくれたんだい?」
さすがに豪華すぎるよと言われた七海は、目を見開いた。
招待した?
私が?
「さすが弁護士と付き合っているだけのことはあるわねぇ」
ソファーで座ったまま、うれしいわと叔母はニヤニヤする。
「早くチェックインしてきてちょうだい」
「……え?」
あなたの名前で予約していると言われた七海は、困惑したまま動くことができなかった。
真のTシャツを買い、七海はもうすぐなくなりそうな保湿液を買った。
「真くん。次、どこに行く?」
「少し早いけど、夕飯は?」
「いいよ、何食べる?」
真と一緒に夕飯を食べてくればいいと大和に言われたが、食べないのは絶対ダメだと念を押された。
あのマンションに住む条件の「三食必ず食べること」はまだ有効らしい。
「えっと、お店」
スマートフォンで店を検索しようと思った七海は、叔母からのメッセージに驚いた。
「真くん、今日叔母さんってこっちに来るって言っていた?」
「え? 母さん?」
七海は真にメッセージを見せる。
『叔母:東京駅に17時』
『叔母:取りに来てあげたわよ』
『叔母:新幹線代と宿泊代も払いなさいよ』
困ったことに、もうすぐ17時だ。
ここから東京駅までは乗り換えも含めて30分かかるから間に合わない。
「取りに来た?」
なにを? と真は首を傾げる。
七海は急いで『今メッセージに気が付きました』と返信した。
『叔母:じゃあ、ホテルに来なさい』
叔母が指定したのは有名なラグジュアリーホテル。
ここからは電車で20分くらいだ。
「母さん、こんなすごいところに泊るの?」
真はホテルを検索し、一泊5万円近い価格に驚く。
七海と真は思わず顔を見合せた。
「とりあえず、一緒に行こう」
「え、でも」
真がいたらもっと叔母に怒られそうだ。
真に付き纏うのはやめろと言われたし。
「真くん、ごはんはまた今度でいいかな。叔母さんのところも、私ひとりで行ってくるよ」
「なんでだよ、一緒に行くって」
「あ、えっと、渡すもの? があるから、取りに戻らないといけないし」
そんなものはないけれど。
「今日はありがとう。また今度ね!」
「おい、七海!」
引きとめる真に気が付かないふりをしながら、七海は急いで電車へ。
大和にホテルの場所と叔母からのメッセージを転送すると、すぐに既読になった。
西九条に叔母のことを相談をした時、叔母からメッセージがあったら必ずすべて大和に転送するように言われたからだ。
七海はちょうどやってきた電車に飛び乗り、叔母が指定したホテルに向かった。
叔母が指定したホテルは、七海ですら名前を知っているほど有名なラグジュアリーホテル。
もちろん入ったことなんてない。
高い天井、広々とした空間、光を巧みに使った演出、磨き上げられた大理石の床。
外からでさえ煌びやかなエントランスに圧倒される。
気のせいでなければ、窓際のソファーでコーヒーを飲んでいるのは叔父と叔母。
どうやら東京に来たのは、叔母さんだけではなかったようだ。
七海は大和に『中に入ります』とメッセージを送ると、ドアマンに開けてもらった大きな扉からホテルの中に足を踏み入れた。
すぐに近づいてくるポーターに、叔父と叔母がソファーにいることを告げると案内してくれそうになる。
七海は大丈夫だとお断りし、叔父と叔母に近づいた。
「七海! まだ手が治っていないのか」
ソファーから立ち上がり、七海の手を心配する叔父はいつもとあまり変わらないジャケット姿。
「叔父さん、こんばんは」
「どうして急にこんなすごいホテルに招待してくれたんだい?」
さすがに豪華すぎるよと言われた七海は、目を見開いた。
招待した?
私が?
「さすが弁護士と付き合っているだけのことはあるわねぇ」
ソファーで座ったまま、うれしいわと叔母はニヤニヤする。
「早くチェックインしてきてちょうだい」
「……え?」
あなたの名前で予約していると言われた七海は、困惑したまま動くことができなかった。



