遅い時間だけれど、彼の好意に甘えて聞いてもらおう。
「カルマン公爵夫人は妊娠した妻や情婦には毒を飲ませて子を流していました。私の母がなんとか私を出産するまでこぎつけても、彼女なら私が生まれた途端殺すと思います。だけれども洗脳して利用する価値があると思われ私は生き残り、母は私の洗脳がとけてしまった時、私を脅すために監禁されて生かされているということはないでしょうか⋯⋯」
私が言い終えると彼が私を思いっきり抱きしめてきた。
「ミリアの思っている通りの事実があると思います。ミリアとお母様を会わせて差し上げたいです。ミリアの願いを全部叶えたいです。だから、思ったことは恥ずかしがらずに願望でもなんでも言ってくださいね」
彼は私の額に口付けをしてきた。
「お聞きいただきありがとうございます。では、おやすみなさい。」



