『お前さえいなければ、私は愛されたのに!』
苦しさで身悶えていると、突然遠くから私を呼ぶキルステンの声が聞こえる。
「ビルゲッタ!」

私はパチリと目を開けた。
眼前には顔を真っ赤にして私から目を逸すキルステンがいた。
「な、なんで、そんな格好で⋯⋯」
キルステンの戸惑った声に私は自分の姿を見る。
そこには一糸纏わぬビルゲッタ・ロレーヌがいた。