アルマが魔女だとキルステンは知っていた。
キルステンがアルマを聖女だとルスラム帝国に招き入れている。

危険人物を引入れた愚かな君主として批判されてしまうかもしれない。

「大丈夫だ。キルステン皇太子殿下自信が世界中にアルマを捕まえるように通達を出した」
「にゃー!(アルマは帝国から逃げてるって事ね)」
魔女はこの世界では危険人物として火炙りの刑にされる。
クリフトン様は魔力を持って生まれたが、王族であるからその身が保護されているだけだ。
王族であっても魔力があることでクリフトン様は恐れられて来ただろうし、自分でも理解しているから人と距離をとっている。

アルマは逃げ回るだろうが、変身できる彼女が他の人間に捕まえられるとは思えない。

ふと、体が宙に浮かぶ感覚があり、フェリクスが私を抱き上げるのが分かった。
強い違和感を感じ、私は慌てて彼の手元から飛び降りる。