そして約1週間後の日曜日。

 ツアーのバスは、特別なバスで、ツアー客を自宅前で拾っていく事になっていた。

 恋の家にバスが着く前に、美風から電話があった。


『もしもし新田さん?』

「樋山くん。今日はやっぱり……」

『僕もう準備して今バスに乗ってるよ。新田さん、酷い。僕に1人でキャンプに行けっていうの?。まさかそんな事言わないよね。』

「……。」

『僕楽しみにしてたんだ。バッチリ待ってるからね。そうそう、もうすぐ、新田さんの家に到着するよ。』