「さあ、京都修学旅行初日!まずは清水寺からスタートよ!」





 美亜の声が、朝の清々しい空気に響く。しかし、その元気な声とは裏腹に、生徒会メンバーの顔には早くも不安の色が浮かんでいた。






 「美亜ちゃん、私、もうお腹空いちゃった...。おみくじって、お腹に溜まる?」






 天然ボケの書記、町田明里が早速、真顔で美亜に問いかける。





まったく、この子ときたら、朝食をしっかり食べたばかりだというのに。







 「明里、おみくじは運勢を占うものであって、食べ物じゃないの!それに、まだ朝の9時よ。お昼まで我慢しなさい!」