静かな廊下に、あたしの足音が大きく響く。 あたしの動きに合わせて、スクールバッグにつけたたくさんのキーホルダーたちが音を立てる。 のろのろと廊下を歩いていると、角を曲がった先に、今一番会いたくない人が立っていた。 「柚音」