「星奈~~!!クラス離れても、友だちでいてね!」


「私も星奈とクラス離れるの寂しいよ~...!!」



高校二年生の春。


新しい教室の前で、友達3人に泣きながら抱き着かれて困り中。



「み、みんな大袈裟だよ~....」


「「大袈裟じゃないよっ!!!!」」



柊星奈(ひいらぎせいな)、今日から高校二年生。


一年生のときは、友達に恵まれて楽しい日々を過ごせたと....


私は思っているんだけど.....



「星奈、もう忘れたの!?”ストーカー”されてたこと!」


「他にも、変な男に好かれたり.....」


「優しさが仇になってるんだよね~.....」



一年生の秋からついこの間まで、全く知らない人にストーカーされていた私。


しかも、気付いたのが私じゃなくて一緒に帰っていた唯(ゆい)だった。


ほぼ毎日帰り道に付きまとわれていたけど、特に危害を加えられることもなかったので警察に相談できず。


1か月前の春休みに入る直前で、校門前にいたストーカーを唯が捕らえて「これ以上あの子に付きまとったらぶっ殺す」と言ってくれてから、付きまとわられることはなくなった....と思う。