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「ん、”」


うっすらと目を開けると見慣れない天井。
寝ぼけた目を擦るとハッとしたように飛び起きる。


「ここはどこだ、?」


……嫌な記憶が蘇りそうになり頬を叩く。
辺りを見渡すがいかにも女が飾りそうなものばかりの部屋……とは程遠い、本棚に、マット、勉強机にベットというシンプルな内装。


本棚を見ると、恋愛やスポーツ、推理小説など様々な部類の小説や漫画がある。


そうして部屋を見ていると足音が聞こえる。


警戒して足音の主が来るのを待っていると扉が開く。


「、!……起き、たんだ」


目の前にはメガネをかけた少し茶色めの色をしたロング髪の女。こちらを見つめるとまるで機械のように不自然な笑みをつくる。


……気持ちが悪い。……今まであってきて女達とは違うがそれでもこの空間から1秒でも早く出たかった。


「怪我……、」


女がそういうと眉を寄せ、自分の体を見る。
……腕だけでも見ればわかるぐらい酷い痣や傷だらけ


「ハッ」


呆れるな、……俺がこんなざまなんて。


「……あの、……これ」


そう考えているとまた女が話かけてくる。
手には救急箱を持っており渡しづらそうにこちらを見ている。


「必要ない」


女を見ているだけで苛立ちを感じる。オドオドしている態度ですら見ていて不愉快だ。


立とうとすると視界がぐらつき床に倒れ込む。
目をつぶり衝撃を待ったが衝撃はこず、かわりにふんわりと甘い香りがした。


「大丈夫……ですか、」


ハッとしたように目を開けると女に支えられている。
直ぐに離れるが再び頭痛がする。


「くっそ、……」
痛む頭を抑え再びベットに倒れ込む。


頭が痛い、……吐き気がする


「、!___、!?」


薄れる視界の中で女が何か言ってるのに……俺の身体は何も言うことが効かず、そのまま意識を手放した。