彼は、私のような女の子は初めてだと言ったが、私にとっても、彼のような人は初めてで、もう二度とこんな人には出会えないと思う。
 先のことなどわからないし、いつか傷つけ合う日が来ないとも言い切れない。
 それでも、彼の想いだけは、疑うことなく信じる。
 傷つくことを怖れ、すぐ目の前の大切なものを失いたくないから。

 好きな人が好きになってくれた自分をいじめるのは、もうこれで終わりにしよう。



FIN