そんな大学生活だったけど、私も千秋もそれなりに順調に大学生活を過ごしていた。

私も千秋もサークルには入らずアルバイトをして、それから交友関係が広がると告白される事もまた増えたりした。

その度に私の考えは変わらず変わっていないので、この人が運命の人かもしれないと考えてその度に付き合う。

そんな告白された日の夜は決まって千秋と電話をした。


『また付き合ったの』

「今回こそは本当に好きで居てくれるかも~なんて。」

『朱莉はその人の事好き?』


恋をしたことが無いから好きって感情が分からない。

優しくされたらいい人だ、好きかもと思うけど、だけどその好きが三奈とかに対する物と遜色ないとは思っていた。

毎度告白されて、好きになろうとは思っているけど確かに好きだと思って付き合えた人なんていなかったのかもしれない。

それでも次回こそは、今度こそはって毎回思ってやめられない。


『…好きじゃないの。』

「これから好きになるつもり」

『別れれば?毎度可哀想だよ。好きになれないのに付き合って期待持たせるの』

「それはそうかもしれないけど…」


千秋が珍しく強めの口調で言ってきていて言葉に詰まる。

いつもはまた?みたいな反応をするだけだったのに、今回はほんの少しいらだっている様子で、何だか引っかかってしまった。


「千秋、何かあったの?」

『…別に。疲れたから早めに電話切っていい?明日1限からだし』

「あ、うん。」


様子が変だったのが気になって落ち着かない気持ちになった。

今まであんな態度取られた事無い。