高校時代は特に何も無く、こうして私と千秋は同じ大学に進学した。
周りはみんな地元で進学している中、都内に進学した数少ない友人の中でも千秋が居たというのはかなり幸運な事だった。
変わらず大学でも一緒に過ごす事は多かったけど、高校の様にずっと一緒というわけでも無くて、同級生らしい関りぐらいの距離感にはなった。
キャンパス内1人で歩いていると、1人で歩いている千秋の背を見付けて思わず走って抱き着きに行く。
「ちーあーき!」
「…!朱莉、急に抱き着くのやめてよ。」
そう言いながらも笑って私の方に向いて腕を掴む。
高校生の時よりもほんの少し大人びた千秋は尚更格好良さが増して、大学内でも一際視線を集めていた。
こんな男が年齢=彼女いない歴なのが本当に信じられないけど、この大学内では私と千秋の秘密だ。
お互いに知り合いが多くないのもあって、まだ友人は出来ていないらしい。
「可愛い子居た?」
「朱莉が一番可愛いよ」
「え?」
「って言ってほしいんでしょ?」
呆気に取られている私に悪戯な笑みを浮かべて顔を覗き込んでくる。
思わず本気で照れてしまった…!
それが何だか悔しくてほんの少し頬を膨らませてムスッとして見せると千秋は笑っている。
可愛いって言われて少しでも嬉しかった私の乙女心返して!
ほんの少し仕返しをしたくて「私は千秋が1番格好良いって思ってるのにな~」なんて言って千秋の顔を下から覗き込んで言うと、何度か瞬きをさせて私の顔を見ている。
それから私の頬を軽く撫でると「本当に思ってる?」なんて問い掛けられてまたこちらがドキドキさせられてしまう。
「(私がドキドキさせてやろうと思ってるのに!)」
こんな風なやりとりも普段は遊びでする事あったけど、大学に入ってから質が悪い。
「…思ってる。」
「それは光栄だわ。」
そう言いながら頬を撫でていた手が今度耳に移動してビクッと体を揺らしてぎゅっと目を瞑る。
こんな風に触れられているのが擽ったいのに嫌じゃなくて、落ち着いてから目を開けると千秋は優しく笑って歩き出していく。
最近時々千秋がただの男の子に見えて仕方ない。
周りはみんな地元で進学している中、都内に進学した数少ない友人の中でも千秋が居たというのはかなり幸運な事だった。
変わらず大学でも一緒に過ごす事は多かったけど、高校の様にずっと一緒というわけでも無くて、同級生らしい関りぐらいの距離感にはなった。
キャンパス内1人で歩いていると、1人で歩いている千秋の背を見付けて思わず走って抱き着きに行く。
「ちーあーき!」
「…!朱莉、急に抱き着くのやめてよ。」
そう言いながらも笑って私の方に向いて腕を掴む。
高校生の時よりもほんの少し大人びた千秋は尚更格好良さが増して、大学内でも一際視線を集めていた。
こんな男が年齢=彼女いない歴なのが本当に信じられないけど、この大学内では私と千秋の秘密だ。
お互いに知り合いが多くないのもあって、まだ友人は出来ていないらしい。
「可愛い子居た?」
「朱莉が一番可愛いよ」
「え?」
「って言ってほしいんでしょ?」
呆気に取られている私に悪戯な笑みを浮かべて顔を覗き込んでくる。
思わず本気で照れてしまった…!
それが何だか悔しくてほんの少し頬を膨らませてムスッとして見せると千秋は笑っている。
可愛いって言われて少しでも嬉しかった私の乙女心返して!
ほんの少し仕返しをしたくて「私は千秋が1番格好良いって思ってるのにな~」なんて言って千秋の顔を下から覗き込んで言うと、何度か瞬きをさせて私の顔を見ている。
それから私の頬を軽く撫でると「本当に思ってる?」なんて問い掛けられてまたこちらがドキドキさせられてしまう。
「(私がドキドキさせてやろうと思ってるのに!)」
こんな風なやりとりも普段は遊びでする事あったけど、大学に入ってから質が悪い。
「…思ってる。」
「それは光栄だわ。」
そう言いながら頬を撫でていた手が今度耳に移動してビクッと体を揺らしてぎゅっと目を瞑る。
こんな風に触れられているのが擽ったいのに嫌じゃなくて、落ち着いてから目を開けると千秋は優しく笑って歩き出していく。
最近時々千秋がただの男の子に見えて仕方ない。