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初めてのデートはショッピングモールだった。
一緒に服を見たりしながら歩く。
色々合わせて、自分に似合う服を探す。
「これどう?似合う?」
なんて千秋の前で服を身体に合わせると、少し微笑んで「可愛い。あ、でもこっちも可愛いし、似合うと思う」なんて言いながら、また別の服も合わせてくれる。
一緒に服選びを楽しんでくれる姿に思わずきゅんとしてしまう。
こんな風に合わせて見せても可愛いと言ってくれる人は居たけど、こっちもとか一緒に選んでくれる人は居なかったから嬉しい。
いつもは一人で買い物している気分が強かったけど、今日は一緒に買い物が出来ている、そんな感覚。
「…系統違うのに、このトレーナーもぶかぶかで来たら絶対可愛い…。今度俺の服着る?」
「え!?」
「こういうのも似合うと思うけど。俺の似た様なので着ないのあるからあげるよ。」
し、私物くれるの!?と驚きが勝ってしまった。
トレーナーって、そんなの絶対貰う一択だ。
「本当に貰っちゃって良いの?」
「何で、良いよ。それに俺の服着てる朱莉見てみたい。」
そう言いながら掴んでいたトレーナーの服を戻して、また私の手を掴む。
既に甘すぎる千秋に、どんどんと惹かれてしまう。