「今日は第一王子と側近がうちに来るからね。」

お兄様の形のいい唇から刃物のような言葉が放たれた。

いやね、みんなにとってはいいことかもしれないよ。

けどね、僕には地獄なんだよ。

攻略対象とは関わりたくないでーす。

でも必然的に挨拶しないといけなくなるんだよなぁ〜。

まぁ、しょうがない。

「お嬢様。ラルクス様がお呼びです。」

「わかった。」

来たのかな。

ふぅ、がんばろ。

「リーシャ。この方達が第一王子と側近達だ。」

「ご機嫌麗しゅう、第一王子アーロン殿下。」

そう言ってカーテシーを披露する。

ふっ、2歳児だからって舐めてもらっちゃ困るぜ。

知らんけど。

「君がリーシャか。よろしく。」