「あれ?」

詩春(しはる)は家の前で、カバンをガサゴソする。

朝、カバンの中に入れたはずの家の鍵がないのだ。

周囲を探そうともしたが、冬の空。

真っ暗。

とりあえず、家族に家の中に入れてもらい、翌朝のこと。

「あれ?」

自宅のへいに詩春の家の鍵が掛かっていた。

周りは家だらけ。

誰が、詩春の鍵を届けてくれたのだろう?

それよりも何故、鍵を届けてくれた人物は詩春の家を知っていたのだろう?

怖い…。

ねぇ、アナタは一体誰?