僕は、どうにかして青山の心を取り戻そうと、そればかりになってしまった。

頻繁に連絡して、一緒に勉強したいなどという口実を作り、また会うことも叶った。

一緒に勉強どころか、綺麗な横顔を盗み見てばかりだったのだが…。

青山は、嫌な顔をしたりすることはないものの、今はもう、僕のことはもう何とも思っていないことぐらい、愚鈍な僕にでも判る。


ある日、たまたまブティックの前を通った時、シンプルで上品なワンピースを見かけた。

男子高校生が入るには勇気の要る店ではあるが、絶対に青山に似合う、しかも大人になってからも着られると思ったから。