*皇羽*






萌々が寝たのを見て、ベッドから降りる。スヤスヤと寝息を立ててる萌々を見て…俺はやっと今、安心することが出来た。


バタン


風呂は明日の朝、萌々と一緒に入るか――


なんて萌々に絶対反対される事を思っていると、俺のスマホが鳴る。


見ると、マネージャーからの電話だった。


寝ている萌々を起こさないように、完全防音の俺の部屋で通話ボタンを押す。



「皇羽です」

『あぁメールありがとう、今玲央の家にいる。元気にしてるよ』

「そうですか、良かった」



良かった、という俺とは反対にマネージャーは「それがね」とため息をつく。



『喜ぶべきかどうか。 Ign:s の追加公演が決まった。今週の日曜だ』

「! 急ですね」