翌朝。
ドライヤーで髪をセットしていた私の目に飛び込んできたのは…首に書かれたちょうちょの落書き。
バタンッ
「誰ですか!私の首に”ちょうちょの落書き”をしたのは!」
「…それよりもお前の寝相だよ。どうなってんだよ、首折れるかと思ったぞ!」
「ぐ…っ、また寝相の話ですか…!じゃなくて!それよりもちょうちょです!どうやって書いたんですか、消えませんよ⁉」
「ペンじゃねーもので描いたのは間違いねーよ。それより寝相だっての!」
「まだ言いますか!」
今まで同じベッドで数日寝た事はあったけど、ベッドが広すぎて私が寝相悪くても気づかれることがなかった。
近寄られても、必死に逃げて、二人の距離は常に開いてたし。だから、そう。これは仕方ないんだ。