男の子は、信用できなかった。


女の子は、もっと信用できなかった。



見えない恐怖に怯えて、消えない不安を抱えて。


夢も持てず、恋も知らずに。


ただ、ひたすらに生きていた。



不安定に揺れる私の青春は、痛みと、苦悩と、少しの希望が、複雑に混ざり合っていた。



だけど、あなたと出会って、私の世界は―――変わった。



…――知らなかったの、


世界がこんなにも広く、鮮やかに色づいていることを。





これは、私の初恋のお話。