「彼らはいま若い子を中心に人気だよね。大学でもファンの子が多いみたい。KGKの話題は女子の日常会話のうちの1つかもね」

「…そうなんですか」


「でね、本当は内緒なんだけどね……。紗南ちゃんが通っている青蘭高校の芸能科に、KGKの2人が通っているんだよ」



一橋はニコッと微笑みながら、漏洩禁止の極秘情報をさらりと漏らした。


ドキーーーーーーン!


紗南はびっくりして身体が揺れ動いた。
額にはビッシリと冷や汗が滲む。



「えっ…えっ……」

「あはっ……。動揺してるって事は知らなかったんだよね」


「あ……、はい……」



いや、本当はその逆。

知ってる。
誰よりもよく知ってるから。