セイくんと恋人になってから、たったの2週間。
その間会ったのは3回ぽっきり。

恋はまだスタート地点なのに、彼女は私達の関係を察しているのだろうか。



もしかして、セイくんの口から私の事を報告したのかな。
芸能人は芸能事務所にプライベートの報告をする義務があるの?


まだ何も聞いてないから憶測に過ぎないけど、彼女にカマをかけられている可能性もある。

正直に答えたら自分が損するかもしれない。



紗南は警戒モードに入り、セイとの関係を誤魔化そうと思った。



「何の事でしょうか。私にはちょっとよくわからな…」
「勘違いしないで。これは忠告じゃない。………貴方への警告よ」



冴木は鋭い眼差しで間髪入れずに紗南の口を塞いだ。
まるで、誤魔化しぬこうとしている紗南の裏をかいているかのように。