そして週明け。


まだ亞梦が登校する前、俺らは教室で相変わらずくだらないことを話しながら、亞梦を待っていた。


だが、コソコソ声がすごかった。


「…ねぇあれ本当なの?」


「そうらしいよ。なんか半端ないね」


「ないわ〜…」


また噂話かよ…そう思っていた。


「…灰田さん、そんなこと言ってたの?」


ピシッ


“灰田さん”


その言葉で一気に俺らの空気がピンと張り詰めた。


「なぁ、亞梦の噂されてるけどなんだろ?」


「へっ!?あ、亞梦か…まだ好き勝手言われてんのか」


拓真も来夢も挙動不審。


亞梦ちゃんがいないのにこの状況。正体を知ってからのことが、未だに頭から離れないんだろうな…。


もうすぐテストなのに大丈夫かよ、こいつら。


周りを見ると、宏太はルンルンな気分なのか鼻歌まじり。柊はいつもの真顔。


「亞梦の噂消えたと思ってたのに、まだ言うやついるんだね」


「女子って噂好きだよね〜」


すると、飯村がこっちに近づいてきた。