溜まり場を出て、廊下を2人で歩いている。人もまばらであまりいない。


「あの…赤羽くん」


「柊でいいっつったろ」


「…柊?」


そういうと、柊は、少しだけ目を見開いた後、すぐに嬉しそうな笑顔になった。


「ん。俺も亞梦って呼ぶから」


「分かった…あの、柊」


そう呼ぶと、嬉しそうにこっちを向く柊。


「ん?」


「本当に1人で帰れるから、大丈夫だよ?」


柊にだって用事とかあるだろうし…それに知り合ったばかりなのに、送ってもらうなんて申し訳ない。


「気にすんな。甘えてろ」


ポンっと頭を撫でられる。なんだか、ビックリしてしまう。


「……うん」


私の言葉が聞こえているのか聞こえていないのか、妙にご機嫌な柊。


「なぁ亞梦。俺、お前のこと知りたい」


「…へ?」


なんだろ、急に。知りたいって何を?


「教えて。なんでもいいから、亞梦の話が聞きたい」


私の話…どうしよう。なんでも教えるのは気が引けるし…