慶良は俺の本当の気持ちが分かる。

俺の隠れている〝言葉〟。


俺の本当の言葉には、『危機になったら、助けに来い』と。

そのことを察したのか慶良は真っ直ぐ俺を見た。


慶良は、俺に伝えて来た。

『俺達は、物陰に隠れているから。思う存分殺ってこい』と。




なぜ、こうなったのか。

数分前に遡る____・・・・・


俺が自分の寝室に寝ていた時のこと。

プルルルル(📞

とスマホに着信が入った。

画面を見ると、[匿名]と書かれていた。

最初は取らなかった。

俺は知らない奴からの電話を基本取らない。


プルルルルルル

「ん?」

(俺に何の用だ?)

2回目。


俺は電話に出た。

「はい。ルキです」

ー俺だ、お前の父親だー

「・・・・・は?」

ーお前に忠告だー

「なんの用ですか。元あなたの子供に」

ー過酷な試練が近々来るだろう____ー


プープープープー……

「チっ。切れやがった」

だがこれは、只事じゃない。

俺は一刻も早く兄弟と原に伝えないとと思い学校へと向かったのだった。