寂しかった家の中が、なんだか賑やかになった。

天国の両親は、どんな思いで見ているだろう?

単に私たちの結婚だけならば純粋に喜んでくれているだろうが…。

親も子も捨てた、会ったこともない姉は、両親にとってどんな存在だったのか。

姉は一体どういう人間なのだろう?

普通に考えて、明らかにまともな人ではなさそうだが、今はそれを考えても仕方がない。

隣で眠る貴一をぼんやり眺めて、

「ありがとう…」

ポツリと呟いて、私もどうにか眠ろうとした。