「ねえねえカヤ!あれ!あそこ行きたい!」


先ほど、元カレに絡まれていたことなんてすっかり忘れてはしゃぎまわっている私。


そして私が指差す先には、アイス屋さん。


フードコートもあって、休憩と共にアイスも食べられそうだ。


一方、カヤは。


「はしゃぎすぎんなー」


そんな私を見て苦笑い。


はしゃぎすぎかな……?


で、でも!


こんなところめったに来れないんだし、ちょっとくらいいいよね?


「どれにしよう……」


さっそく、メニューの書いてある看板の前に立つ。


たくさん種類がありすぎて選べないんだけど……っ。


「俺これにしよーっと」


カヤはメニューを一目見ただけで即決め。


「え、早いよ!じゃあ私は、えっと、えっと、」


「焦んな、ゆっくり決めろよー」


カヤはおかしそうに笑う。


最初に会った時とは全然違う。


ずっと不機嫌なのかなって思ってたけど。


一晩過ごせるのかなって思ってたけど。


ーーーーー全然心配いらないや。