「……え」


うそ、なんで。


背筋が凍りつき、顔から血の気が引いていくのがわかった。


目の前に立つ、1人の人物。


まぎれもない、あの頃と全然変わっていない。


「マジかよ、元気にしてた?」


……。


中学時代の元カレ。


「シカトはきちーよ、元気にしてた?」


元カレは、顔をずいっと近づけてきて同じことを言う。


たしか、嫉妬と束縛がつらくて私が振ったんだっけ。


気まずさで声が出ない。


なんとか首を動かしてこくりとうなずく。


「おいツカサー、俺ら先行っとくわー」


「おう」


友達らしき人が集団でどこかに行ってしまった。


……ど、どうしよう。


たしかこの元カレ、私が振った時暴言吐きまくりだった記憶が……。


「そんな顔すんなって。てかまた可愛くなったなー」


彼は1人で盛り上がっている。