「カヤ!ピーマンちゃんと食べて!」



「あ?やだよ他の野菜あんじゃん。ってか、小刻みにしてハンバーグん中入れても無駄だっつーの!!」



「もう!ピーマン食べないから身長伸びないの!チビ!」



「はぁー?俺身長180あるんですけどー」



あれから。



カヤはニューヨークに留学することも決意して。



私の家は、いつもの賑やかな空気に戻った。



相変わらずカヤは、ピーマンを頑なに食べようとしない。



もう……と怒りながら食器の片付けをしていると、ふいにカヤが私の後ろに立って私の顎を優しく掴んだ。



「っ……ん……」



唇に温かいものが触れて一瞬びっくりしたけれど、ソレを私は受け入れる。



「っは……かーわい」



ぺろっと私の唇を舐めて意地悪く笑うカヤ。



「〜〜〜っ、もう!」



「顔赤ぇぞー」



ニヤニヤしながら私を見つめて、再び私にキスを落としていく。



愛おしくて、あたたかくて。



まるで体の内側から、彼の体温が伝わってくるよう___……。