「ねーねーカヤ、お風呂沸いたから先入って」


あれから帰ったら、もう外は真っ暗だった。


カヤは少し気難しい表情をしている。


「おー」


ほら、また空返事。


これで5回目だよ?


しょうがない、と思いながら、私が先に入ることに。




「カヤー、コンビニ行ってくるね」


「え?おー」


深夜の12時、なんだか急にアイスが食べたくなってコンビニに行こうとカヤに声をかける。


カヤはまだ、お風呂に入ってなくて、さっきと同じ体勢。


何考えてるんだろう、と思いながら上着を着る。


外はもう真っ暗。


雨降ってないかなぁ、と思いつつ外へ出ると、綺麗な満月が漆黒の闇を照らしていた。


「さむっ」


3月と言っても、夜は冷え込む。


静かな夜の住宅街。


私の足音だけが響いている。