「はい、妹になります。殿下と姉がとても親しくさせていただいていると聞き、ご挨拶をと思ったのです」


 ソフィアの妹ということは、グレンの婚約者ということか。

 そのうち紹介すると言っていたが、想像とは全く逆だな。

 国王も、挨拶された時に少し驚いたとは言っていたが。

 ソフィアとも全く雰囲気が違う上に、グレンがこういう系の子を選ぶというのは、何とも……。


「王弟殿下?」

「いや、何でもない。グレンから可愛い婚約者だと言われていたから、確かにと見惚れてしまったんだ」

「まぁ。殿下は口がうまいんですこと。姉と婚約をとも聞いております。妹としては、殿下のような方が義兄になって下さるなら、これ以上の喜びはないですわ」

「まだソフィアからは、返事をもらえてはないのだがな」

「姉はとても慎ましい方ですので、急なことで驚いているだけだと思いますわ」

「そうだと有難いのだが」

「いつもいつも慎ましすぎて、着飾ることもしないんですよ。妹のわたくしが言うのもなんですが、あんなに美しいのだから、もっと着飾ればいいと思うんですよ。殿下もそう思いませんか?」