思わす反論すると、ソフィアは今まで見たどの笑顔よりも、幸せそうに笑った。


「キースは私のために怒ってくれるのね」

「俺だけじゃなくても、グレンだってそんなこと聞いたら、怒るさ。さあ、もう少し眠るんだ。俺はどこにも行かないよ。ずっとソフィアの側にいる。俺はソフィアだけのものだよ」

「ふふふ。最後の最後に、ずいぶん都合の良い夢だわ。でもそうね、それならきっと私は今度こそ幸せね」


 開いているもう片方の手でソフィアの頬に触れた。

 ソフィアは目を細め、視線を一度こちらに向けた後、再び眠りについた。

 先ほどの苦しそうに歪む顔とは違い、その顔はとても穏やかで小さな寝息を立てている。