「まさか……さすがに考えすぎよね」


 馬鹿馬鹿しいと頭を振り、私は店に向かって歩き出した。


「お嬢様、行かれるんですか?」

「中にいるなら、一緒に選んでプレゼントすればいいわ。そうすれば、何にするか考えなくてもいいし」

「それはそうかもしれませんが……。ですが、ここはやっぱり他のお店できちんとお嬢様が選ばれた方が、喜ばれると思いますよ」


 あまりいい予感のしない出来事に、ルカが止めに入る。

 しかし、私は歩みを止めることはない。

 まるで吸い寄せられるように、店に近づいた。

 どうしても確認したかったのだ。

 ミアが何を考えられるのかを。


「!」

「お嬢様?」


 店の小さな小窓から見える風景に、私は言葉を無くした。

 一番見たくないものだった。

 今自分の顔が、どれだけ醜いかなんて見なくても分かる。

 ああ、そう。

 最悪だわ。