やはりキースが気になっているというのは、そのコトだったのか。

 しかもそれを直接ギルド長に尋ねるなんて。

 聞かれたギルド長も、意味が分からず、ぽかんとしている。

 ああ、恥ずかしい。穴があったら、今すぐ入ってしまいたい。

 何もギルド長に直接確認しなくても、もっと他の……文献を調べるとかやり方はありそうなものなのに。

 手っ取り早いのは分かるけれども。さすがにこれは……。恥ずかしい。

「正気ですか、殿下。あんなもん、食う気ですか? どうしちまったんですか」

「いや……。ほら、頭とか取って皮剥いたら、あれだって一応肉だろ」

「まぁそりゃあ、肉といえば肉だとは思いますが……。ええ、殿下、ホントに食うんですか」

「んー、まぁ、食べられるなら一度食べてみたいんだが」

「なんともこれは。殿下も随分なチャレンジャーですな。まさか王族のような方がそんな突拍子もないことを言い出す
なんて、オレでもびっくりですよ」

「ああ……い、や……なんていうかな。その……言い出したのは俺じゃないんだが。言われたら、どうしても気になったもんでな」