確認したかった訳じゃなかったけど、なぜかそう聞いてしまった。

「決まってるだろ?世界で一番。……いや、宇宙で一番透子を愛してる」

「……本当に?」

「本当だよ。そのくらい、君を愛してるんだ」

 そうやって見つめられたら、わたしは何も言えなくなってしまう。……本当にズルい。
 わたしが何も言えなくなるって分かってて、そうやって言うんだもん……。ズルすぎる。
 高城藍、わたしはやっぱりあなたのことを……。

「俺は、透子がほしい。君の心がほしい」

 わたしは、この気持ちの正体が今はまだわからない。

「……浮気したら、即離婚するから」

「する訳ないだろ?俺はこう見えて、一途な男なんでね」

 わたしのその言葉に、高城藍はそう言って笑っていた。

「わたしのことそんなに愛してるなら、ずっと愛し抜いて。夫として、そして父親として。……わたしたち二人のことを、死ぬまで愛し抜くと約束して」

「もちろんだ。約束する」 

 わたしはこの子の母親だ。そして父親は、高城藍本人。……そこまで言うなら、愛し抜いてもらおうじゃない。
 わたしたち二人を。ずっとずっと、愛し抜いてもらうから。 そのくらいの覚悟がないと、わたしはあなたと結婚なんて出来ない。