それを思いつくあたり──────────

「やっぱり、ちゃんと女子なんだな」

「へ!? や、やっぱりって、どーゆーこと!?」

桜川は俺の発言にバッとすぐさま反応して、俺を見上げた。

……そこまで深い意味はなかったんだけど。

「桜川、たまに男前なところがあるから」

真っ直ぐとゆうか肝が据わってるというか……。

優羅の親父さんに啖呵切るとこから始まり、こないだの文化祭では涼を平手打ち。

もはや、桜川は怖いもの知らずだと思う。

「お、男前って……全然嬉しくないよ!」

そう言って桜川は頬を膨らませて、いじけたように俯いてしまった。

結構褒め言葉のつもりだったんだけど……。

桜川にとってはちがったようだ。