「恋々愛!」

人混みでお互いを見失う直前。

優羅くんは人混みをかき分けて私が連れ去られた方へと向かったそう。

……だけど、あの人混みと薄暗さで、人がまばらなところまで来た時には、完全に見失っていたようで……。

それから、楓くんたちも含めて散り散りになって各方面を探し回ったけど、それでも私と依織くんを見つけることは出来なかったらしい。

「……そこで、俺は姉ちゃんに助けを求めた」

「? 優羅くんの……お姉さん?」

突然でてきた助っ人に目をぱちくりさせる私。

なんでお姉さんが……。

「姉ちゃん、警察官なんだ」

「えっ……えええええ!?」