「ただいまあ~」
玄関の方から賑やかな声とたくさんの足音が聞こえた。
子供たちが揃って帰ってきたらしい。
時計を見上げれば門限の時間だった。足音はぱたぱたと廊下を走り、やがてみんながリビングに駆け込んでくる。
「マナちゃんただいまー!」
「真佳ちゃんどうしたの?」
「何で泣いてるの? いたい?」
「このお兄ちゃんだあれー? マナちゃん泣かしたのこのお兄ちゃん?」
私が泣いていることに気が付いた子供たちが私の服の裾を掴んで心配そうに見上げる。
慌てて目元の雫を拭って笑いかけた。
「嬉しいことがあったの。あのね、私にもサンタさんからプレゼントが届いたんだよ」