「えー、みんなに連絡が1つあります。
旧校舎が取り壊されることは前にも伝えてましたが1ヶ月後取り壊すことが決まりました」
担任の吉田先生が淡々と話すと、クラスは
ザワついた。
「静かに。だから旧校舎には近寄らないように。
じゃあ、気をつけて帰れよ。」
帰りのHRが終わると梁川奈々子と
山木結はリュックを背負いながら佐藤茉麻の
席に向かった。
「旧校舎取り壊されるちゃうのか。少し寂しくなるね」
悲しそうな顔しながら奈々子は言った。
「そうだね。そういえば、あの旧校舎私たちが
入学する前からあるんでしょ?
なんでもっと早く取り壊さなかったんだろうね。」
茉麻が言うと
「取り壊し費用がなかったんじゃない?」
山木結は、小馬鹿にしながら言った。
「それありそう!」
茉麻と奈々子は笑いながら言った。