すぐに学校に着いた。

正門を通ると、たくさんの視線が突き刺さる。

あ、そっか。

遥人先輩と私が一緒に登校してるからか。

コソコソと噂が聞こえてくる。

「…気にすんなよ」

そう言って私の手を取り、足早に進む。

「キャー!!」

あちこちで悲鳴があがった。

…遥人先輩。やっぱり優しい。

校内に入っても視線が相変わらず突き刺さる。

『あ…じゃあ私こっちなので!』