◆◇ 甲高い声、興奮したような吐息。 開閉する度にチョキチョキとうるさいソレを振り回す女子生徒達。 そして─── 「はい、出来た。」 無造作に切られた髪を、手鏡で見せられる私。 「我ながら上手くできたわ〜。アンタにはお似合いだ…よっ!」 薄汚い上履きで蹴られると、蹴られた場所に汚れがつく。 第三者目線でこの光景を表すならば、所謂“いじめ”というものになるだろうと、蹴られた私はこの時冷静に考えていた。