一歩。一歩でいい。踏み出したら、何もかもが変わる。
 僕は大きく息を吸い込んだ。鼻から吸ってぐっと胸に溜め、口から一気に吐き出す。頭がクラクラする。
 空には肌触りが良さそうなひつじ雲が無数に広がり、雲から青さが透けている。秋の空は高い。それに、あらゆる季節よりも澄んだ青をしている。綺麗だ。
 僕は静かに目を閉じた。空の青さを瞼に焼き付けたかった。そして、生まれ変わる自分を想像した。
 
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