「進藤さん、会議はじまりますよ」
私たちの部署では定期的に会議がある。

今日は私がその進行役を任されている。
「了解」
海璃はいつものように緩めたネクタイ姿で、デスクからちらりと私の方に視線を送る。

身だしなみは緩いのに、海璃のデスクの上には必要最低限の物しかない。

いつも整頓されている。

きっと断捨離がうまいんだと思う。

いろいろな選択が上手なんだろうと思う。

必要なものと、そうでないもの。

決断力・・・か。
私が海璃よりも一番劣っている部分かも知れないと考えていると、もう一度デスクから顔をあげた海璃が、表情を変えた。