その大きな背中にしがみつきながら、私は考えた。




海璃と一緒に私は小さな狭い自分の部屋に帰った。
本当は両親の施設やお墓のある場所の近くで泊まる予定が、海璃の力を借りて家まで帰ることができた。

新しく住んでいる小さな小さな狭い部屋に海璃は一瞬唇をかみしめる。

きっと私がここへ引っ越した理由を、察しのいい海璃はすぐにわかったのだろう。

でも、海璃はすぐに笑顔になり、私が捨てることができなかった思い出の品を見て「お前どんだけ俺が好きなんだよ」と言った。