その年の、私の卒業式。

1年遅れの高校生活を終えた私を、校門まで迎えに来てくれてた俊くん。


「シュンくん!?来てくれたの!?」


私は躊躇することなく校門をくぐって、高校生活に幕を閉じ、シュンくんのもとへと走った。


「卒業、おめでとう。」

「ありがとーっ!」


長かったよ。なんて、冗談を交わしていたら

急にシュンくんが優しい笑顔で見つめてきて。


「菜摘、俺の名前知ってる?」


なんて、変なことを聞くの。


「…え?なんで、シュンでしょ?」


そういうと、シュンくんは「やっぱり…」って呟いて笑った。