パシッ!!!
一瞬何が起こったのかわからなかった。
自分の手に痛みを感じ視線を手に向けた。
俺はようやく理解した。
沙羅に手振り払われたことを。
あげくにいつも渡辺としか呼ばないくせに
沙羅の気持ちを知りたいあまりにわざと名前を
呼んだ。
でもそれがいけなかった。
沙羅は今まで見たことがないくらい泣き出した。
俺も付き合って沙羅のこんな姿を見るのは
初めてだ。
俺はこんなにも沙羅のことをおいつめてたなんて
知らなかった。
いつも何を言っても明るいやつだった。
俺は沙羅に甘えてたんだ。
ほんと俺、なにやってんだよ.....。
でも俺は沙羅を失いたくない。
沙羅が好きだから。
その前に渡辺とはなしをして、関係を終わらせなければ。
ごめんな...沙羅.......。
もう少し待ってくれ。
俺の気持ち全部沙羅に伝えるからっ!!