私たちはいつだって『曖昧』だった。 言葉で確認するよりも先に、身体で恋をしていた。 気付いた時には恋人だったし、 次また気付いた時には元恋人だった。 それでも、愛を囁き合っていた。 お互いを所有する責任から逃れて、 臆病に、 穴を埋めるように、 愛を貪りあい続けた。 私たちはいつだって『弱虫』だった。