「カガミよ、カガミよ。この世で一番美しいのは誰?」





昔、よくお母さんに呼んでもらっていたおとぎ話。キラキラで華やかで、登場する女の子みんなが輝いていた。


特に好きだったのが「白雪姫」。


世界で一番可愛くて美しい。


まだ幼い「女の子」の私だったが、一目惚れに近いようなものを感じた。同時に憧れた。


そして成長した「女」の私は、それが羨ましくて欲しくて、気がついたらあの頃のような無垢な気持ちとは全然違うものになっていた。





「カガミよ、カガミよ。この世で一番美しくないのは誰––––––?」