沼尾さんに電話折り返しするの、イヤになった。

警察署の仲間が、私の前に立って顔をのぞいている。

「野辺さん、どうしたの? 顔の汗がすごいですよ。」

「なんか怖くて。被害増額が、ある程度になってしまうと、犯人が警察署に放火するって言ってたし。」

「えー! 怖いね。」

「早くしないと、私たち死んでしまいますね。」


なんとか、ごまかした。

沼尾さんと気まずくて会えないなんて。


でも今は事件捜査中。

会うしかない!



今、沼尾さんがショッピングセンター付近の交番に来ていると連絡がきた。

すぐ行った。