ザァー...ザァー...ザァー...と。
今日は静かに雨が降っていた。
もう少しで10月に入りそうなのに
零さんと出会って、まだ1ヶ月すら経ってない。
流石に時間の流れを遅く感じる。
それもこれも多分1週間の間に色々ありすぎたせいなのかもしれない。
でもそんな時間もどうでもいいくらい...
「朝日悪いな。今日は送ってやれねーが迎えには行くから終わったら連絡しろ」
「分かりました、お仕事頑張ってくださいね!」
「あぁ...お前もな」
行ってきますのキスなのかなんなのか。
ちゅっ、と零さんが軽くオデコにキスしてくるから
ボンッ!!と私の顔は赤くなる。
そんな私を見て零さんは「いい加減慣れろよ」なんて無表情で言うけど。
こんなの慣れない、いや、慣れるわけがない。
だって相手が好きな人で、しかも相手が零さんだよ!?
あっちはキスの一つや二つ...慣れてるかもしれないけど...
私は...私は...
「零さんのバァカ!!」
「はあ?」