「ふ、藤崎さん」



なぜだか自分にもわからない。でもこんな気まずい空気になりたくないんだ。






「は、はい。」






「ごめんなさい。つい強く当たってしまって」





「こ、こちらこそ・・自分だって過去の黒歴史について言われたら同じ行動をとるつもりだったのに・・」








「いいじゃないですか」





「え?」





「こんなに話してくれる人初めてなんです。だからなんでも言ってほしいし話だって聞きます」






地味に自分の前の学校でのことを言ってしまっているような気がした。







「白河さんって面白いな。」







「ど、どこがですか?」






「だって同級生に対して敬語だし、なんだか小説に書きやすいキャラクター。」






確かに敬語で話していたな。





無意識というか自分にはそんな価値がないんだと思い込んでいた。







でもそれはただの思い込みであってー。





「今日部活ないなら図書室行かない?」





「うん!!いいよ」





距離が少しでも縮まった気がする。







まだ全然慣れないけれど。